【メディア掲載情報】木澤佐登志さんの書評「トランプ時代の魔術とオカルトパワー」

クリエイティブの現場にあるバックストーリーにフォーカスする情報マガジンページ「SUB-ROSA」「木澤佐登志の書評」で担当書籍『トランプ時代の魔術とオカルトパワー』をご紹介いただきました!

今回取り上げる『トランプ時代の魔術とオカルトパワー』もそのような黒光り本の一冊と言えそうだが、やはり(?)そこはヒカルランド、一筋縄ではいかない。なにせこの本、トランプ旋風に象徴されるオルタナ右翼やポピュリズムの世界的な台頭の背後に流れる、西洋の秘教的なオカルティズムの大いなる地下水脈の存在を暴き出す、というものだからだ。とはいえ、著者はありきたりなオカルト陰謀論にはもちろん与しない。あくまで実証的に、トランプ旋風の裏に通底する秘教潮流を系譜的に辿っていこうという一貫した姿勢を崩そうとしない。

木澤佐登志の書評「トランプ時代の魔術とオカルトパワー」https://sb-rs.com/article/953

オルタナ右翼にも大きな影響を与えたといわれるユリウス・エヴォラについて紹介している点についても評価いただいています。

木澤佐登志さんといえば、ダークウェブや暗黒啓蒙など社会の暗がりに蠢くアングラカルチャー研究の第一人者。

画像:イーストプレスHPより
画像:講談社BOOK倶楽部HPより

わたしはたいへんお恥ずかしいことに、本書刊行後にこれらのご著作を拝読したのですが、(なんで、もっと早く、読んでおかなかったのだらう、、、_| ̄|○)と何度後悔したかわかりません…!

とくに『ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち』では、不幸にもオルタナ右翼のミームとして祀り上げられてしまったコミックキャラ「カエルのペペ」(Pepe the Frog)が辿った数奇な運命について詳しく解説されていますので、インターネットを介して発動する現代の”魔術”についてご興味ある方は必読です。

2021年1月には新刊『闇の自己啓発』(早川書房/江永泉、ひでシス、役所暁との共著)が出版予定ということで楽しみですね。

木澤さん、ご紹介誠にありがとうございました!

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【書籍情報】

トランプ時代の魔術とオカルトパワー

ゲイリー・ラックマン著
安田隆監訳、小澤祥子訳
ヒカルランド、2020年6月
四六判ソフト、本体3500円+税

〈内容紹介〉

オカルティズム、自己啓発、神秘主義–トランプ政権の背後に存在する〈隠されしパワー〉の全貌を暴く!

ニューソート、ポジティブ・シンキング、ケイオス・マジック、思考の現実化、ユリウス・エヴォラの極右エソテリシズム、トラディショナリズム、プーチンとドゥーギンのネオ・ユーラシア主義……

アメリカ合衆国第45代大統領選を皮切りに台頭したオルタナ右翼とポピュリズムの全世界的な隆盛。その裏に通底する西洋のオカルト・秘教潮流を精緻に論じた〈オカルト・ポリティクス〉の画期的論考。