【読書録】旅行の世界史

TravelはTravail(骨折り)、旅はかつて苦難の連続だった。自然を楽しむ(Naturgenuß)は、自然が脅威→鑑賞対象となった近代の賜物。拡大し続ける人類の移動範囲は、いまや宇宙にまで及ぶように…🚀

森貴史先生『旅行の世界史』星海社新書、めちゃおもしろいです(´∀`*)

そういえば、いま作っている易の本でも、旅は不安や迷いを伴うもの(56・火山旅)。

野営の焚き火の扱いを間違えると、山火事を起こすような危険もある🔥

でも、諦めずに目的地に向かって進めば、旅は精神を磨き、知識を豊かにしてくれる、という卦です✨

旅というとタロットの愚者が思い浮かぶんだけど、そういえばウェイト=スミス版を後ろから眺めたロ・スカラベオ社の「Tarot of the New Vision」の愚者は、行く先で火山が盛大に噴火してる🌋

まさに火山旅ですね😆

『旅行の世界史』、装丁もとってもお洒落です❤️

フォント使いもカッコいい…❤️ と思ってたら、巻末でフォントディレクターさんが手がけてると知りました(゚ω゚)すぎょい

刊行時にご恵贈いただいていたのに、すっかりご紹介が遅れてしまいました…!

森先生、星海社新書のご担当さま、ありがとうございました🙇‍♀️

特に印象深かったのは、近代ツーリズムの祖、トマス・クック(1808―92)。

彼が企画した19C半ばのスコットランドツアーの半数は女性、しかも個人客だったらしい(男性優位だったヴィクトリア期に、意外)💡

幾度もの赤字を乗り越えて欧州やがては世界旅行のツアー化にも成功。

その情熱を支えたのは、大衆教育と世界平和への信念というのが胸熱…

他にも、古代から現代まで、旅とともにあった人類の歴史エピソード満載!

連休の読書にぜひどうぞ🎵