武蔵野人文資源研究所さまより大賞受賞!(SS先史遺産研究所アーネンエルベ)

担当書籍『SS先史遺産研究所アーネンエルベ』武蔵野人文資源研究所さまより【2020年度人文資源大賞】を賜りました!

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「アーネンエルベ」の名はまさに名のみ知られるという状態が長く続いたが、一方で本書のように篤実な基礎的研究書もすでに70年代には出版されていた。ようやく邦訳が成った背景には近年の本邦におけるナチズム関連書籍に対する関心の高まりがあるだろうが、これには世界的なナチズム基礎史料公開・研究の充実が反映されている。本書はそのような新たな研究の潮流が現れる前に刊行されているものではあるが、その冷静な分析と登場人物たちのオカルティックな志向の神話化を努めて避ける方法論で、上記のようなその後の研究潮流を先導した書と言えるであろう。90年代に新たな第4版が刊行されるなど、刊行当時の資料の博捜と蓄積は今も古びないその観点を支えている。そして原書もさることながら、この浩瀚な書を翻訳したチームの努力は最大限の称賛に値する。ナチス関連の用語には定訳もなく意味も複雑なものが多数見られ、訳語の検討や統一には困難が多かったことだろう。彼らの奮闘によって、ほぼ初めてアーネンエルベのオカルティックな全貌と、全くオカルティックでない矮小な組織の様態、そしてその異様な狂熱の意味がここに明らかにされたのである。

「Musashino Institute for Resources Studies of the Humanities」Facebookページ

武蔵野人文資源研究所さま、ありがとうございます!

わたしは、ほんとに、非常に、ひじょうに、ひじょーーーーーに、出版業界について無知なので恐縮なのですが、ブログなどを辿って調べてみたら、国書刊行会のベテラン編集者、竹中朗さんのご主宰によるインスティテュートなのでしょうか……?

もしそうだったら、竹中さん、たいへんニッチな書に目を留めてくださりありがとうございますm(_ _)m

違う方だったら、ごめんなさい…!